Web制作2026.10.12·9 min read·Nortiq Labs

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ウェブサイトの脆弱性の届出は、累計で13,599件に達しています

IPAが公表する届出状況では、ウェブサイトに関する脆弱性の届出は累計13,599件です。届出全体20,315件のうち、約7割がウェブサイトに関するものです。出典: IPA『ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況 [2026年第2四半期 (4月~6月)]』(2026年)

累計20,315件のうちウェブサイトが13,599件

届出の累計は、対象によって次のように分かれます。

対象 累計の届出件数
合計 20,315件
ウェブサイト 13,599件
ソフトウェア製品 6,716件

ウェブサイトの13,599件は、合計の約7割に当たります。脆弱性というとソフトウェア製品の話に聞こえますが、届出の数ではウェブサイトのほうが多い状態です。

届出の受付は2004年7月に始まっています

この累計の起点は、2004年7月の届出受付開始です。20年以上にわたって積み上がった件数であり、1年あたりの件数ではありません。

年数で割れば単純平均は出せますが、届出の制度や周知の状況は年によって違います。累計の件数は、制度が長く運用されてきた結果として読むのが適切です。

図表1: 届出累計の内訳

届出の累計20,315件を、ウェブサイト13,599件とソフトウェア製品6,716件の2つに分けた円グラフです。ウェブサイトの区分に約67%、ソフトウェア製品の区分に約33%の面積を割り当て、中央に累計20,315件と届出受付開始が2004年7月である旨を添えます。

この図から読めるのは、届出の制度がウェブサイトについて多く使われてきたという事実です。ウェブサイトは公開されていて誰でも見られるため、第三者が気づいて届け出やすいという性質も関係していると考えられます。ただし、この統計そのものから理由は読み取れません。

出典: IPA『ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況 [2026年第2四半期 (4月~6月)]』(2026年、https://www.ipa.go.jp/security/reports/vuln/software/2026q2.html)

この件数はどの統計の、何を数えたものか

引用した件数は、IPAが四半期ごとに公表している「ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況」の2026年第2四半期版の数値です。届出として受け付けた件数を数えたものです。

統計の名称と公表の周期

この統計は四半期ごとに公表され、それぞれの期の届出件数と、受付開始からの累計が示されます。本記事が参照したのは2026年第2四半期 (4月から6月) の版です。

出典: IPA『ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況 [2026年第2四半期 (4月~6月)]』(2026年)

届出として受け付けた件数であり、脆弱性の総数ではない点

ここで注意が必要です。13,599件は、IPAの窓口に届出があった件数です。

  • 誰にも気づかれていない脆弱性は含まれません
  • 発見者がサイトの運営者へ直接連絡した場合も含まれません
  • 同じサイトについて複数の届出があれば、複数件として数えられる可能性があります

したがって、この数字を「国内のウェブサイトで実際に起きている脆弱性の総数」として読むことはできません。届出という行為が20年以上でどれだけ積み上がったかを示す指標です。

公表ページ内で13,559件と13,599件の記載が食い違う点

この統計を引用するときに気をつける点があります。IPAの公表ページでは、ウェブサイトの累計について本文に13,559件、表1-1に13,599件という2つの記載があり、食い違っています。

記載の場所 ウェブサイトの累計
表1-1 13,599件
本文 13,559件

本記事では13,599件を採りました。理由は、ソフトウェア製品の累計6,716件と足した合計が、公表されている累計20,315件と一致するためです。13,559件では合計が20,275件となり、累計と合いません。

この種の食い違いは、引用する側がどちらを採ったかを明示しておく必要があります。本記事では以降も13,599件を用います。

直近の四半期では、ウェブサイトの届出が65件ありました

2026年第2四半期の届出は合計247件でした。内訳はソフトウェア製品182件、ウェブサイト65件です。

四半期の内訳と前四半期との比較

前四半期との比較は次のとおりです。

対象 2026年第1四半期 2026年第2四半期
合計 209件 247件
ソフトウェア製品 141件 182件
ウェブサイト 68件 65件

ウェブサイトは68件から65件へ微減しました。一方、ソフトウェア製品は141件から182件へ29.1%増えています。この四半期の増加は、主にソフトウェア製品によるものです。

出典: IPA『ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況 [2026年第2四半期 (4月~6月)]』(2026年)

届出の総数は前四半期の209件から約18.2%増

合計では209件から247件へ、約18.2%の増加です。ただし四半期ごとの増減は、届出が集中した製品の有無でも動きます。1期の増減から傾向を決めることはできません。

ウェブサイトについては、累計13,599件に対して1四半期が65件という水準です。この20年以上の積み上げに比べると、1期あたりの件数は小さく、急に増えているわけではないことが分かります。

1就業日あたり3.80件という水準

この統計では、1就業日あたりの届出件数も示されています。2026年第2四半期は3.80件でした。

これはソフトウェア製品とウェブサイトを合わせた数です。毎日のように届出が入る規模で制度が動いていると読めます。

図表2: 四半期ごとの届出件数の推移

横軸に2026年第1四半期と第2四半期を取り、ウェブサイトとソフトウェア製品を積み上げた棒グラフです。第1四半期は68件と141件で合計209件、第2四半期は65件と182件で合計247件になります。

積み上げにすると、合計の増加がどちらの区分によるものかが見えます。この2期ではソフトウェア製品の増加が合計を押し上げており、ウェブサイトはほぼ横ばいです。自社のサイトの話として読むときは、ウェブサイトの区分だけを見るほうが実態に近くなります。

出典: IPA『ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況 [2026年第2四半期 (4月~6月)]』(2026年、https://www.ipa.go.jp/security/reports/vuln/software/2026q2.html)

届出のうち修正が完了したのは、ウェブサイトで累計8,956件です

ウェブサイトの届出は累計13,599件に対し、修正完了は累計8,956件です。届出があったものがそのまま修正に至るとは限りません。

修正完了の累計と四半期の件数

修正完了の件数は、次のように公表されています。

区分 2026年第2四半期 累計
合計 72件 12,192件
ソフトウェア製品 54件 3,236件
ウェブサイト 18件 8,956件

累計で見ると、修正完了12,192件のうちウェブサイトが8,956件です。届出と同じく、修正完了でもウェブサイトが多くを占めます。

出典: IPA『ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況 [2026年第2四半期 (4月~6月)]』(2026年)

届出件数と修正完了件数の差が意味すること

ウェブサイトの届出累計13,599件と修正完了累計8,956件の差は、4,643件です。

この差をどう読むかには注意が必要です。公表されているのは件数だけで、差の内訳は示されていません。考えられる事情は複数あります。

  • 届出を受けてから修正までに時間がかかっているもの
  • 連絡がつかない、またはサイトが閉じられたもの
  • 脆弱性に当たらないと判断されたもの

したがって「4,643件が放置されている」と断定することはできません。ただし、届出があれば必ず直るという前提も置けません。自社のサイトについては、誰がどのように気づき、誰が直すのかを決めておく必要があります。分担の決め方は後述します。

図表3: 届出累計と修正完了累計の対比

ウェブサイトについて、届出累計13,599件と修正完了累計8,956件を2本の横棒で並べたグラフです。2本の長さの差 (4,643件) に注記を添え、その内訳は公表されていない旨を明示します。

この図は、件数の多さではなく差に目を向けるためのものです。届出の制度は機能していますが、届出から修正までが自動的につながるわけではありません。

出典: IPA『ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況 [2026年第2四半期 (4月~6月)]』(2026年、https://www.ipa.go.jp/security/reports/vuln/software/2026q2.html)

この統計から読み取れないこと

この統計は届出の件数を示すものです。中小企業に限った被害件数や、対策をしている企業の割合は含まれていません。

中小企業に限定した内訳は公表されていない

届出状況のページには、届出の対象となったサイトの運営者の規模別の内訳がありません。したがって、中小企業のサイトで何件という数字はこの統計から出せません。

自社の規模に当てはめて読みたい場合は、別の調査を併せて見る必要があります。たとえば被害の実態については、警察庁やIPAが別に公表している統計があります。測っている対象が違うため、本記事の件数とは分けて扱ってください。

脆弱性の種類別の件数は今回参照したページでは確認できない

クロスサイトスクリプティングやSQLインジェクションといった種類別の件数も、今回参照した2026年第2四半期のページでは確認できませんでした。

種類別の傾向を知りたい場合は、IPAが別に公開している資料を確かめる必要があります。本記事では、確認できた件数の範囲にとどめます。

件数の多さを根拠に危険を煽るべきでない理由

累計13,599件という数字は大きく見えます。しかし、前のセクションで整理したとおり、これは20年以上の累計で、届出という行為の件数です。

この数字から言えることと言えないことを分けると、次のようになります。

言えること 言えないこと
届出の制度が20年以上使われ、ウェブサイトが約7割を占めてきた 国内のウェブサイトで実際に起きている脆弱性の総数
直近の四半期でもウェブサイトの届出が65件ある 自社のサイトが攻撃される確率
届出と修正完了の間に差がある その差のうち何件が未修正なのか

発注の判断に使えるのは、左の列までです。右の列を補うには別の資料が必要になります。対策をどこまで求めるかは、確率の推定ではなく、公開前に何をするか、公開後に誰が直すかという分担の話として決めるほうが実務に合います。その具体は次のセクションで扱います。

中小企業への示唆: 発注時に書面化するセキュリティ要件

件数の水準を踏まえてすべきことは、公開前の対策と公開後の修正の分担を、発注の時点で書面にしておくことです。確率を見積もるのではなく、やることと担当を決めます。

公開前に求める対策をIPAの公的資料から選ぶ

要件を自力で書けない場合も、参照できる公的資料があります。

資料 使いどころ
IPA「情報システム・モデル取引・契約書」第二版 (2020年12月22日公開) と付属の「セキュリティ仕様策定プロセス」 何をベンダと決めるかの枠組み
IPA「安全なウェブサイトの作り方」改訂第7版 要件の中身 (代表的な脆弱性と対策、運用時の対策)
IPA「ウェブ健康診断仕様」 基本的な対策が実施されているかの確認
IPA「安全なウェブサイトの運用管理に向けての20ヶ条」 公開後の運用で見る項目
IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版 自社側の体制づくり

「安全なウェブサイトの作り方」は、第1章が代表的な脆弱性と対策、第2章が運用時の対策、第3章が失敗例という構成です。この章立てに沿って、どこまでを要件にするかを選べます。

出典: IPA『情報システム・モデル取引・契約書 (第二版)』、IPA『安全なウェブサイトの作り方』

公開後に見つかった場合の修正の分担と期間制限

公開後の対応では、修正のしかたが1つではない点を押さえておく必要があります。

IPAの届出状況では、2026年第2四半期に修正が完了したウェブサイト18件の内訳が示されています。ウェブアプリケーションの修正が14件 (78%)、ページ削除が4件 (22%)、運用で回避が0件です。つまり2割強は、直すのではなくページを削除する形で終わっています。

また、この18件のうち90日以内に完了したものは15件 (83%) でした。90日を超える案件も一定数あります。

期間については、IPAの「情報システム・モデル取引・契約書」の見直しのポイントに考え方が示されています。同資料は「期間制限の起算点を検収完了時という客観的なものとする規律は維持する」とし、「モデル契約上の期間制限の表記は『〇ヶ月/〇年』とする」と明記しています。期間の長さは発注側と受注側が決める前提です。

あわせて同資料は、改正民法について「契約不適合を知った時から1年以内にその旨の通知をすればよいことになり」と説明し、「契約不適合がベンダの故意・重過失に起因する場合には、客観的な起算点からの期間制限を適用除外にする」と記しています。

契約書に何か月と書かれているかを確かめることが出発点です。契約の書き方そのものは別の記事で扱います。

見積書のどこに現れる費用なのか

セキュリティ関連の費用をどの欄に書くかを定めた公的な様式は確認できていません。確かめられるのは、要件を決めるプロセスと、要件の中身を示す基準の2種類です。

したがって見積書では、上の資料のどの項目に対応する作業なのかを明記してもらうことになります。項目名だけでは範囲が分かりません。

当社が支援できる範囲

当社は、セキュリティ要件を見積書と仕様に落とし込み、公開後の修正の分担まで含めて発注内容を整理する部分を支援します。要件を決めずに契約することを避けるための作業です。

要件として書く項目の洗い出し

はじめに、サイトで扱う情報を整理します。問い合わせフォームで受け取る内容、会員情報、決済に関わるものがあるかどうかで、求める対策が変わります。

そのうえで、次の順に項目を決めます。

  1. 公開前に実施する対策と、その確認方法を決める
  2. 確認の結果を何で残すか (報告書、チェック結果の一覧) を決める
  3. 公開後に脆弱性が指摘されたときの連絡先と初動を決める
  4. 修正の分担と、どの期間までを受注側が無償で直すかを契約で確かめる
  5. 以上を見積書の項目と突き合わせ、どの行がどの作業に当たるかを明記する

4は契約書の記載の確認です。前のセクションで触れたとおり、期間の長さは当事者で決める前提になっています。

公開後の修正で当社が受け持てる範囲

公開後の対応について、当社が受け持てる範囲は次のとおりです。

作業 受け持ち方
指摘の受付と切り分け 連絡を受けて内容を確認し、影響範囲を切り分けます
修正の実施 当社が制作した範囲について修正します。範囲外は調査の結果を添えてご報告します
対応の記録 指摘の内容と対応をいつ何を行ったか記録として残します

修正のしかたは1つではありません。IPAの統計で見たとおり、ページを削除する形で終わる対応も一定数あります。どの対応を選ぶかは、影響範囲とサイトの目的を見て判断します。

相談の入口

いまのサイトについて、どこまで対策が入っているか分からないという段階でもご相談いただけます。制作時の資料と公開後の運用の状況を確認し、要件として書くべき項目を整理してお渡しします。

発注の前に決める項目をまとめた資料もありますので、社内での検討にお使いください。

よくあるご質問

この記事に関して多い質問と回答をまとめます。件数はいずれもIPAの公表値です。

ウェブサイトの脆弱性はどのくらい届出されていますか

届出受付開始の2004年7月からの累計で13,599件です。届出全体20,315件の約7割に当たります。直近の2026年第2四半期は65件でした。出典: IPA『ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況 [2026年第2四半期 (4月~6月)]』(2026年)

届出された脆弱性は、どのくらいの割合で修正されていますか

ウェブサイトの修正完了は累計8,956件です。届出累計13,599件との差は4,643件ですが、この差の内訳は公表されていません。修正に時間がかかっているもの、連絡がつかないもの、脆弱性に当たらないと判断されたものが考えられます。

この件数は日本のウェブサイトで実際に起きている脆弱性の総数ですか

いいえ。IPAの窓口に届出があった件数です。誰にも気づかれていないものや、発見者がサイトの運営者へ直接連絡したものは含まれません。実際の総数はこの統計からは分かりません。

中小企業のウェブサイトに限った届出件数は分かりますか

この統計には、サイトの運営者の規模別の内訳がありません。したがって中小企業に限った件数は出せません。被害の実態については、警察庁やIPAが別に公表している統計があり、測っている対象が違うため分けて扱う必要があります。

ホームページを発注するとき、セキュリティについて何を書面で決めておくべきですか

公開前に実施する対策とその確認方法、確認結果を何で残すか、公開後に指摘があったときの連絡先と初動、修正の分担と無償で直す期間の4点です。IPAの「情報システム・モデル取引・契約書」第二版と「安全なウェブサイトの作り方」が、決める項目の枠組みと中身の基準として使えます。期間の長さは契約で決める前提になっているため、契約書に何か月と書かれているかを確かめてください。

出典一覧: IPA『ソフトウェア等の脆弱性関連情報に関する届出状況 [2026年第2四半期 (4月~6月)]』(2026年、https://www.ipa.go.jp/security/reports/vuln/software/2026q2.html)、IPA『情報システム・モデル取引・契約書 (第二版)』(https://www.ipa.go.jp/digital/model/model20201222.html)、IPA『安全なウェブサイトの作り方』(https://www.ipa.go.jp/security/vuln/websecurity/about.html)

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監修: 株式会社ノーティックラボ 代表(AIエンジニア)
本記事はAIを活用して制作しています

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