Web制作2026.09.24·8 min read·Nortiq Labs

女性活躍推進法の情報公表、自社サイトへの掲載手順

何から始める? 自社が公表義務の対象かを確認する

まず常時雇用する労働者が101人以上かを確認し、該当すれば公表用のページを用意する前提で準備を始めます。対象かどうかが決まらないと、掲載先も期限も決められません。

改正女性活躍推進法は2025年6月に公布され、2026年4月1日から施行されました(出典: 厚生労働省 栃木労働局「2026年4月1日 女性活躍推進法が改正されました」)。厚生労働省の女性活躍推進法特集ページによると、公表義務の対象となる企業は約57,000社です。

対象となる企業規模と、100人以下の扱い

男女間賃金差異の公表義務は、従業員301人以上の企業から101人以上の企業へ拡大されました。女性管理職比率の公表も、新たに101人以上の企業に義務付けられています(出典: 厚生労働省リーフレット「女性活躍推進法が改正されました」)。

従業員100人以下の企業は努力義務です。ただし将来101人以上になる見込みがあるなら、先に掲載ページの型を作っておくほうが後の作業は軽くなります。

企業規模 男女間賃金差異 女性管理職比率
101人以上 公表義務 公表義務
100人以下 努力義務 努力義務

出典: 厚生労働省リーフレット「女性活躍推進法が改正されました」(2026年4月1日施行)

公表が必要になる項目

101人から300人規模の企業は、定められた区分の中から3項目以上を公表する必要があります。2026年4月1日からは、男女間賃金差異と女性管理職比率が新たに義務の対象に加わりました(出典: 厚生労働省「女性活躍推進法に関する制度改正のお知らせ 女性の活躍に関する情報公表が変わります」)。

着手の手順は次のとおりです。

  1. 自社の常時雇用する労働者数を数え、101人以上かを確認する(所要時間の目安: 半日)。
  2. 公表する項目を選び、社内のどの数値を使うかを決める(つまずきやすい点: 管理職の定義を自社流に決めてしまうこと。算出定義は厚生労働省の資料に定めがあるため、そちらに従ってください)。
  3. 掲載先を自社サイトにするか、厚生労働省のデータベースにするかを決める(詳しくは後述します)。

数値を出す担当と、サイトに載せる担当が分かれている会社が多いはずです。この段階で両者の窓口を決めておくと、公表直前の差し戻しを減らせます。

なお、今回の改正で女性活躍推進法の有効期限は10年延長され、令和18年3月31日までとなりました(出典: 厚生労働省リーフレット「女性活躍推進法が改正されました」)。一度きりの対応ではなく、毎年続く運用として設計してください。

公表先は自社サイトとデータベースのどちらを選ぶ?

厚生労働省の女性の活躍推進企業データベースと自社のホームページのどちらでも公表方法として認められており、併用もできます。どちらか一方を選ばなければならない、という制度ではありません。

情報公表は、データベースや自社のホームページなどを用い、求職者が容易に閲覧できる形で行うこととされています(出典: 厚生労働省 静岡労働局「女性の活躍に関する情報公表について」、厚生労働省「女性活躍推進法に関する制度改正のお知らせ 女性の活躍に関する情報公表が変わります」)。判断の軸は、誰に見てもらいたいかと、毎年の更新を誰が回すかの2点です。

公表先 主な閲覧者 更新の作業
女性の活躍推進企業データベース 制度を知って探しに来る求職者 管理画面から入力
自社のホームページ 自社を調べている求職者、取引先 サイトの更新作業が必要

自社サイトに載せる場合の利点と手間

利点は、自社を調べている人の動線上に置けることです。採用ページを見た人がそのまま数値を確認でき、会社案内や取引先の調査にも使えます。

手間は、毎年の更新がサイトの作業になることです。更新を制作会社に依頼する運用だと、毎年その都度の費用と日程調整が発生します。この負担を抑える作り方は後述します。

なお、対象となる規模帯の企業は、すでに自社サイトを持っていることがほとんどです。ゼロから作る話ではなく、既存サイトにページを1枚足す話だと捉えてください。

データベースと併用するときの考え方

併用する場合は、どちらを正とするかを先に決めます。数値の更新を2か所で行うため、片方だけ古いまま残る事故が起きやすいためです。

実装の面では、自社サイトを正とし、データベースには同じ数値を転記する運用が管理しやすくなります。更新の順番を決めておくと、差異が出ても原因を追いやすくなります。

  1. 自社サイトの掲載ページを更新する(つまずきやすい点: 公表日の書き換え漏れ)。
  2. 同じ数値をデータベースへ反映する(所要時間の目安: 30分程度)。
  3. 両者の数値と対象事業年度が一致しているかを目視で確認する。

自社サイトからデータベースの自社ページへリンクを張っておくと、閲覧者がどちらを見ても迷いません。掲載ページの具体的な作り方は次のセクションで説明します。

自社サイトのどこに、どう載せる? 掲載ページの作り方

求職者が容易に閲覧できることが求められるため、採用情報か会社情報の配下に独立したページを作り、フッタとグローバルナビから辿れるようにします。既存ページの一部に数行だけ追記する形は避けてください。

独立したページにする理由は2つあります。1つは、更新のたびに他の情報へ影響を与えずに済むこと。もう1つは、リンクを1本渡すだけで場所を示せることです。

ページの置き場所とURLの決め方

採用情報の配下か、会社情報の配下かは、主な閲覧者で決めます。求職者に見せたいなら採用情報、取引先や金融機関にも見せるなら会社情報が収まりやすい位置です。

URLは、年度を含めない固定のものにします。年度を含めると毎年URLが変わり、過去に渡したリンクが切れます。

項目 推奨 避けたい例
URL /recruit/women-activity のような固定 /recruit/women-2026
導線 グローバルナビとフッタの両方 サイトマップのみ
ページ構成 1ページに全項目 項目ごとに分割

掲載する要素と表の作り方

1ページに、公表項目の数値、対象となる事業年度、公表日の3点を必ず載せます。数値だけがあって年度が無いページは、いつの実績か読み手が判断できません。

数値は表にします。項目名、数値、算出の対象範囲を列に持たせると、複数項目を並べても読み取りやすくなります。

  1. 見出しに会社名と対象事業年度を書く(つまずきやすい点: 年度の表記ゆれ。「2026年度」か「令和8年度」か、社内で統一してください)。
  2. 公表項目を表で並べる(所要時間の目安: 1時間程度)。
  3. 表の下に公表日と、算出の考え方の参照先を書く。
  4. 過去年度分を残す場合は、同じページの下部に古い順で積む。

PDFだけで済ませないほうがよい理由

PDFを1枚置くだけの対応は避けてください。実装者の視点で言うと、PDFは閲覧に負担がかかり、スマートフォンでは拡大しないと読めないことが多いためです。

検索エンジンやAI検索がページの中身を読み取る際も、本文がテキストで書かれているほうが確実に扱われます。PDFを配る場合は、本文に同じ数値をテキストで書いたうえで、補助としてPDFを添える形にしてください。

いつまでに公表する? 初回の期限と毎年の更新頻度

初回は事業年度の終了後、新たな事業年度が開始してからおおむね3か月以内に公表し、その後もおおむね1年に1回以上、最新の数値へ更新します(出典: 厚生労働省 静岡労働局「女性の活躍に関する情報公表について」)。

つまり、一度公開して終わりではありません。自社サイトに掲載する場合は、毎年の更新作業が前提になる点に留意してください。

3月末決算の場合のスケジュール例

3月末決算の企業なら、4月に新しい事業年度が始まり、そこからおおむね3か月以内が初回公表の目安になります。逆算すると、数値の集計は5月中に終えておきたいところです。

時期 やること
4月 対象事業年度の確定、集計担当の確認
5月 数値の算出、社内での確認
6月 掲載ページの更新、公表日の記載

この表は3月末決算を前提にした例です。決算月が異なる場合は、事業年度の開始月を起点に同じ順で前倒ししてください。

更新漏れを防ぐ社内の段取り

更新漏れは、担当者の異動と、期限が年1回しか来ないことの2つが原因で起きます。仕組みで止めるのが確実です。

  1. 事業年度の開始月に、集計と掲載の担当者を書面で決める(つまずきやすい点: 前任者の記憶に頼ること)。
  2. 集計完了と掲載完了の2つの締切を、社内のカレンダに毎年の予定として登録する(所要時間の目安: 15分)。
  3. 掲載ページに公表日を明記し、前年の公表日と並べて確認できるようにする。
  4. 公表後に、掲載ページのURLが変わっていないかを確認する。

掲載ページに公表日を書いておくと、社内の誰が見ても更新済みかどうかが分かります。逆に公表日の無いページは、更新したつもりで放置される典型例です。

数値そのものの算出定義は厚生労働省の資料に定めがあります。前年と違う定義で出してしまうと、経年の比較ができないだけでなく訂正の手間も生じるため、初回の時点で参照先を社内資料に控えておいてください。

制作会社に何を依頼する? 発注時の伝え方

掲載ページの新規作成だけでなく、毎年の数値差し替えを社内で行える編集画面まで含めて依頼すると、翌年以降の費用と手間を抑えられます。ページを1枚作って納品、で終わらせないことが肝心です。

依頼の仕方で分かれるのは、翌年の作業を誰がやるかという1点です。ここを決めずに発注すると、毎年の更新が都度の追加依頼になります。

依頼内容の例と、見積もりで確認する点

依頼書には、作るものと、その後の運用の両方を書きます。口頭で「法改正の対応ページをお願いします」と伝えるだけでは、更新の話が抜け落ちます。

依頼内容 書き方の例
ページ作成 会社情報配下に固定URLで1ページ新規作成
導線 グローバルナビとフッタにリンクを追加
更新方法 数値と公表日を社内で編集できる形にする
過去分 前年度分を同ページ下部に残せる構造にする

見積もりでは、初期費用と、翌年以降の更新費用を分けて出してもらいます。更新を自社で行う前提なら、翌年以降の更新費用はゼロになるはずです。

自社で更新できるようにする場合の作り方

更新を自社で行うには、数値の部分がCMSの編集画面から触れる状態になっている必要があります。ページ全体をHTMLで固めて納品されると、毎年制作会社に頼むことになります。

実装者として付け加えると、表の行を増やせるかどうかも先に確認してください。項目を1つ足すだけで構造を作り直す作りになっていると、数年後に困ります。

  1. 数値、対象事業年度、公表日を編集できるようにする(つまずきやすい点: 公表日が固定文言で埋め込まれている作り)。
  2. 表の行を追加できる形にする(所要時間の目安: 既存CMSがあれば1日程度)。
  3. 納品時に、社内の担当者が実際に1項目を書き換えて確認する。

年に1回しか触らない画面は、操作方法を忘れます。納品時に、更新手順を1枚のメモにまとめてもらうよう依頼しておくと、担当者が代わっても回ります。

法改正への対応は、期限が決まっているぶん後回しにしにくい一方で、社内に手が空いている人がいないことも多いはずです。当社は中小企業のホームページ制作と、社内で更新できる仕組みづくりを手がけており、こうした公表ページの追加と運用設計もご相談いただけます。進め方に迷う場合はお問い合わせからご連絡ください。

つまずきやすい点は? 実装で気をつけること

画像やPDFだけで数値を載せる、更新日を書かない、算出の定義を独自に決めるという3点が、後から手戻りになりやすい箇所です。いずれも公開前に数分で確認できます。

前提として、今回の対象となる規模帯の企業は、ほとんどがすでに自社サイトを持っています。総務省「令和6年通信利用動向調査」(企業編)によると、自社のホームページを開設している企業の割合は93.2%で、従業者規模300人から499人の企業では98.0%です。なおこの調査は常用雇用者規模100人以上の企業6,040社が対象であり、100人未満の企業は含まれていません。今回の公表義務は101人以上の企業が対象ですから、サイトを新設する話ではなく、既存サイトにページを足す話だと考えて差し支えありません。

数値をテキストで書く

数値は、画像やPDFではなく本文のテキストとして書いてください。画像に入れた数値は、拡大しないと読めないうえ、コピーもできません。

実装者の視点で言えば、表をテキストで組んでおくほうが翌年の差し替えも楽になります。画像だと、数値が1つ変わるだけで作り直しが必要です。

公表日と対象事業年度を明記する

ページには、対象となる事業年度と公表日の両方を書きます。どちらかが欠けると、読み手が「いつの、どの期間の数値か」を判断できません。

書く項目 記載例
対象事業年度 2026年度(2026年4月1日から2027年3月31日まで)
公表日 2027年6月30日

社内の確認でも、この2つが揃っているかを最後に見ればおおむね事故を防げます。

算出定義は公式資料に従う

公表項目の算出定義、たとえば対象となる労働者の範囲や管理職の定義は、厚生労働省の資料に定めがあります。自社で独自の定義を決めないでください。

  1. 公表前に、算出定義の参照元を社内資料に控える(つまずきやすい点: 担当者の異動で参照元が失われること)。
  2. 前年と同じ定義で算出されているかを確認する(所要時間の目安: 30分)。
  3. 数値、対象事業年度、公表日の3点が揃っているかを公開直前に確認する。

制度の要件そのものは厚生労働省の資料が正です。掲載の仕方で迷ったときは、まず公式資料に当たり、そのうえでサイト上の見せ方を決める順番にしてください。自社に合う進め方を整理したい場合は、無料診断もご利用いただけます。

よくある質問

掲載作業を進める中で、社内から出やすい質問をまとめました。制度の要件にかかわる部分は、厚生労働省の資料と所轄の労働局の案内が正です。

常時雇用する労働者が101人以上かどうかは、どの時点の人数で判断しますか?

人数の数え方と判断の時点は、厚生労働省の資料に定めがあります。パートやアルバイトの扱いで結論が変わることがあるため、自社で解釈せず、所轄の労働局に確認してください。判断がついた時点で、その根拠を社内資料に残しておくと翌年以降の確認が短く済みます。

自社サイトに載せずに、厚生労働省のデータベースだけで公表しても問題ありませんか?

データベースと自社のホームページは、どちらも公表の方法として案内されています。求職者が容易に閲覧できる形であることが求められるため、どちらか一方でも要件を満たす形は取れます。自社サイトに載せるかどうかは、採用や取引先への見せ方という自社の判断で決めてください。

公表した内容は、いつまで自社サイトに残しておく必要がありますか?

求められているのは、おおむね1年に1回以上、最新の数値へ更新して公表することです。過去年度分をどこまで残すかについて、本記事では断定しません。経年の変化を見せたい場合は、同じページの下部に古い順で積む形が管理しやすくなります。

掲載はPDFのアップロードだけでも公表したことになりますか?

制度上の可否は所轄の労働局に確認してください。そのうえで実務の観点では、PDFのみの掲載は避けることをおすすめします。スマートフォンで読みにくく、翌年の差し替えにも手間がかかるためです。本文にテキストで数値を書き、PDFは補助として添える形が扱いやすくなります。

公表しなかった場合、どのような対応を求められますか?

未対応の場合の取り扱いは、厚生労働省と所轄の労働局の案内で確認してください。本記事では、行政上の措置の内容を断定しません。期限が決まっている以上、まず対象かどうかを確定させ、掲載ページの準備に着手することが先決です。

なお、公表ページの作成そのものは大きな開発ではありません。詰まりやすいのは、数値を誰が出すか、翌年以降の更新を誰が回すかという社内の段取りのほうです。以下の順で進めれば、初年度から毎年の運用まで一続きで設計できます。

  1. 対象かどうかと公表項目を確定する(つまずきやすい点: 算出定義を自社で決めてしまうこと)。
  2. 掲載先と掲載ページの構成を決める(所要時間の目安: 半日)。
  3. 更新を社内で行える形にしたうえで公開し、翌年の締切をカレンダに登録する。

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監修: 株式会社ノーティックラボ 代表(AIエンジニア)
本記事はAIを活用して制作しています

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