Web制作2026.09.24·5 min read·Nortiq Labs

リニューアル後の運用体制と保守契約の決め方

リニューアル後の運用体制づくりは何から始めるべきか

まず更新作業の頻度と難易度を洗い出し、社内で対応できる範囲と外部に任せるべき範囲を切り分けることから始めます。

具体的には、次の手順で進めます。

  1. 更新頻度の高い作業(ブログ更新、価格表の変更等)と、低い作業(デザイン変更、システム改修等)を洗い出す(所要時間の目安: 1時間程度)
  2. それぞれの作業を社内の誰が対応できるか、対応できる人がいないかを確認する(つまずきやすい点: 「誰かがやるだろう」で担当を曖昧にしたまま進めると、公開後に誰も更新しない状態になりやすい)
  3. 対応できない作業を、外部委託する範囲として整理する

この切り分けが必要な背景には、社内にシステム担当者を置けない中小企業が少なくない実態があります。株式会社kubellの調査によると、システム担当者が不在の中小企業の割合は全体で3割弱、従業員10から29人規模では約5割弱にのぼります。経済産業省「IT人材需給に関する調査」では、2030年に最大で約79万人のIT人材不足が生じると予測されています。

社内に専任の担当者を置きにくい状況は、今後さらに強まる可能性があります。更新担当を社内・外部のどちらに置くべきかの具体的な判断基準は、次の見出しで解説します。

更新担当を社内に置くべきか、外部に任せるべきか

社内に更新作業を継続的に担える人材がいない場合は、外部への保守委託を軸に検討するのが現実的です。

前の見出しで触れたとおり、システム担当者が不在の中小企業は全体で3割弱、従業員10から29人規模では約5割弱にのぼります(株式会社kubell調査)。中小企業庁「2024年版中小企業白書」でも、DXに取り組む際の課題として費用負担と人材不足が上位に挙げられています。

社内に置く場合の判断基準は、次の2点です。

  1. 更新頻度が高く(週1回以上)、担当者が業務時間内で対応できる見込みがある
  2. 担当者が異動・退職した場合に、引き継げる後任がいる

外部に任せる場合の判断基準は、次の2点です。

  1. 更新頻度は低いが、デザインやシステムに関わる変更で専門知識が必要になる
  2. 社内に専任者を置く採用・育成のコストをかける余裕がない

経済産業省「IT人材需給に関する調査」(平成31年4月公表)では、2030年に最大で約79万人のIT人材が不足すると推計されています。採用市場で大企業と競合する中小企業ほどこの影響を受けやすいため、社内での確保が難しい場合は早めに外部委託の選択肢を検討することをおすすめします。

保守契約の範囲を決める手順

更新作業の範囲、対応にかかる時間の目安、追加費用が発生する条件の3点を契約前に文書で確認します。

保守契約を結ぶ際は、次の手順で範囲を詰めます。

  1. 基本料金に含まれる更新作業の範囲(文言修正、画像差し替え等)を契約書または見積書に明記してもらう(所要時間の目安: 制作会社との打ち合わせ1回、30分から1時間程度)
  2. 大幅なデザイン変更や機能追加など基本料金に含まれない作業の範囲と、その場合の追加費用の目安を確認する(つまずきやすい点: 契約時点で対応範囲が曖昧なまま進めると、後から依頼した作業が「契約範囲外」とみなされ追加料金を請求されることがある)
  3. 自社で準備できる素材(文章、写真等)を洗い出し、該当項目を見積もりから外してもらえないか事前に相談する

契約範囲が曖昧なまま進めると、契約時点の要望と進行中に追加で出てきた要望を区別できず、当初の見積もりを超える費用がかさみやすくなります。文章の執筆やプロによる撮影を制作会社に別途依頼すると追加費用が発生するため、自社で対応できる部分は事前に伝えておくと有効です。

補助金を前提に保守・更新の予算を組む場合も注意が必要です。中小企業庁「IT導入補助金2024」の公募要領によると、通常枠の対象は会計ソフトや顧客管理システムなどのITツールであり、ホームページの制作費・デザイン費・コーディング費は補助対象に含まれていません。保守契約の費用も、補助金で賄える前提で予算を組まないよう確認してください。

体制を決めずに進めた場合に起きやすい問題

担当者や契約範囲を決めないままリニューアルを終えると、更新が止まったり、誰が直すべきか分からないまま不具合が放置されたりします。

体制が曖昧なまま運用を始めると、次のような問題が起きやすくなります。

  1. 誰も更新しないまま情報が古くなる(価格変更や営業時間変更が反映されないまま放置される)
  2. CMSやプラグインのアップデートが行われず、セキュリティ上の脆弱性が放置される
  3. ドメインやSSL証明書の更新期限を誰も把握しておらず、更新忘れでサイトが表示されなくなる
  4. サイトに不具合が出ても、制作会社との契約範囲外として対応してもらえない

実装者視点の注意点として、ドメインとSSL証明書の更新は制作会社の保守契約に含まれない場合があります。契約範囲を確認する際は、こうした裏側の運用項目まで含まれているかを個別に確認してください。見た目の更新作業だけに気を取られていると、ドメイン切れによる長期間のサイトダウンという事態を招くことがあります。

社内体制と外部委託を組み合わせるパターン

日常的な文言修正は社内で対応し、デザインやシステムに関わる変更は外部委託にするという役割分担が、多くの中小企業にとって現実的です。

代表的な組み合わせ方は、次のとおりです。

作業内容 担当 理由
文言修正、価格表の更新、営業時間の変更 社内 頻度が高く、専門知識が無くても対応しやすいため
新しいページの追加、レイアウト変更 外部委託 デザインの一貫性やコーディングの知識が必要なため
ドメイン更新、SSL証明書更新、サーバの保守 外部委託 見落とすとサイト全体が停止するリスクがあるため
セキュリティアップデート、脆弱性対応 外部委託 専門知識が必要で、放置すると被害につながるため

この組み合わせを決めたら、社内担当者と外部委託先それぞれの連絡先や依頼方法を文書化しておくと、実際に更新が必要になったときに迷わず動けます。あわせて、依頼から反映までの目安の日数も事前に確認しておくと、急な変更にも対応しやすくなります。

よくあるご質問

この記事に関して多い質問と回答をまとめます。

リニューアル後の保守契約は必ず結ぶ必要がありますか

法律上の義務ではありませんが、更新やトラブル対応を誰が担うかを決めずに運用を始めると、放置による不具合や更新停止のリスクが高まります。社内で完結できる体制が無い場合は、契約を結んでおくことをおすすめします。

社内に更新できる人がいない場合、何から手をつければよいですか

まず更新頻度の高い作業から洗い出し、社内で対応できないものを外部委託の対象として整理してください。具体的な進め方は、この記事の最初の見出しで解説しています。

保守契約の相場や月額費用はどのくらいですか

契約範囲によって幅があり、この記事では公的統計に基づく具体的な相場は扱っていません。複数の制作会社から見積もりを取り、対応範囲を比較したうえで判断することをおすすめします。

制作会社に保守を任せず自社で更新する場合のリスクは何ですか

CMSやプラグインのアップデートが後回しになりやすく、セキュリティ上の脆弱性が放置されるリスクがあります。ドメインやSSL証明書の更新期限の管理も、自社で確実に行う必要があります。

保守契約の途中で対応範囲を見直すことはできますか

多くの場合は見直せますが、契約内容によって手続きが異なります。対応範囲を変更したい場合は、契約更新のタイミングや変更手数料の有無を制作会社に確認してください。

関連リンク

監修: 株式会社ノーティックラボ 代表(AIエンジニア)
本記事はAIを活用して制作しています

こうした観点をベースに、
貴社の DX を一緒に考えませんか。

ホームページ無料診断

営業日 24時間以内に担当者よりご返信します。

初回相談無料 · 営業日24h以内にご返信