AI活用2026.09.17·5 min read·Nortiq Labs

中小企業の生成AI活用率|大企業との差を統計で解説

中小企業と大企業の生成AI活用率にはどれくらいの差がありますか

生成AIの活用方針を定めている企業の割合は、大企業が約56%、中小企業は約34%にとどまり、規模間で約22ポイントの差があります。出典: 総務省「令和7年版情報通信白書」(企業におけるAI利用の現状)。

実際の活用度合いで見ると、差はさらに大きくなります。従業員300人未満の企業で生成AIを「全社的に活用している」と回答した割合は、わずか1.3%でした。出典: 日経クロステック「生成AI活用の『格差』深刻に、大企業と中小企業で15倍の違い」。一方、従業員5000人以上の企業では19.0%に達しており、その差は約15倍に上ります。

指標 中小企業(目安) 大企業(目安)
生成AI活用方針の策定率 約34% 約56%
生成AIを全社的に活用している割合 1.3%(従業員300人未満) 19.0%(従業員5000人以上)

御社の生成AI活用が周囲より遅れていると感じていたとしても、この数字を見る限り、中小企業全体がまだ同じ課題を抱えている段階だといえます。差がどこから生まれ、どう縮められるかは後述します。

生成AI活用率の統計はどのような調査に基づいていますか

総務省「令和7年版情報通信白書」や日経BP総合研究所、東京商工リサーチなど複数の公的統計・業界調査が同様の格差を示しています。それぞれの調査の内容を確認します。

総務省の情報通信白書が示す活用方針策定率の差

総務省「令和7年版情報通信白書」によると、業務で生成AIを利用していると回答した国内企業の割合は55.2%でした。出典: 総務省「令和7年版情報通信白書」(企業におけるAI利用の現状)。

同白書では、生成AIの活用方針を定めている企業の割合も49.7%と示されています。前年の42.7%から増加しており、活用方針の明文化自体は進んでいます。前述のとおり、この策定率を企業規模別に見ると大企業約56%、中小企業約34%という差が生じています。

日経BP総合研究所が示す全社活用率の差

日経BP総合研究所イノベーションICTラボの調査では、前述の1.3%と19.0%という数字が示されています。この調査は「全社的に活用している」という、より高い活用度合いを基準にしている点が特徴です。

東京商工リサーチの調査でも同様の傾向が見られます。大企業の約6割が組織として生成AIの活用を推進していると回答しており、将来の人員配置や人員抑制の見直しを検討していると答えた企業も53.4%に上りました。出典: 東京商工リサーチ「『生成AI』大企業の約6割が組織で活用推進」。基準の取り方は調査によって異なりますが、いずれも企業規模による活用の差を裏づけています。

企業規模による活用格差はなぜ生まれるのですか

予算やIT人材の確保のしやすさに加え、経営層が活用方針を明文化しているかどうかの差が、規模間の格差の背景にあると考えられます。

大企業は生成AI導入の専任担当者やIT予算を確保しやすく、全社的な方針を決めたうえで組織的に展開しやすい立場にあります。一方、中小企業では日々の業務と兼務でIT活用を担当するケースが多く、方針の検討そのものに時間を割きにくい事情があります。

もう一つの要因は、活用方針を文書化しているかどうかです。前述のとおり方針を定めている企業ほど活用が組織的に進む傾向が統計にも表れています。方針が定まっていないと、現場の一部の担当者が個人的に生成AIを使うにとどまり、全社的な活用には広がりにくくなります。

この2つの要因は、裏を返せば中小企業でも取り組みやすい改善点でもあります。次の項目で、日本全体の遅れと合わせて、中小企業が今からできることを確認します。

日本は海外と比べても生成AI活用が遅れていますか

個人の生成AI利用経験率は日本が26.7%にとどまり、米国68.8%、ドイツ59.2%、中国81.2%と比べて主要国の中で最も低い水準です。出典: 総務省「令和7年版情報通信白書」(個人におけるAI利用の現状)。

国・地域 個人の生成AI利用経験率
日本 26.7%
米国 68.8%
ドイツ 59.2%
中国 81.2%

日本の26.7%という数字は、2024年度時点で前年の9.1%から約3倍に増加した結果です。伸び率自体は大きいものの、他国との差はまだ大きいというのが実態です。

企業の活用方針策定率で見た大企業と中小企業の差(約22ポイント)と、個人利用の国際的な差を重ねると、日本の生成AI活用の遅れは企業規模の問題だけではないことが分かります。国全体で活用が緩やかに進んでいる段階のなかで、企業規模による差がさらに重なっている状態だといえます。

中小企業が生成AI活用で遅れを取らないためにできることは何ですか

大きな投資をせずとも、業務の一部から試験的に生成AIを導入し、活用方針を明文化することが差を縮める第一歩になります。前述の格差要因を踏まえると、次の3点から着手しやすくなります。

  1. 議事録の要約や問い合わせ対応の下書きなど、失敗しても影響が小さい業務から試す
  2. 使ってよい業務・使わない業務、確認すべき情報の扱いなど、簡単な活用方針を文書にまとめる
  3. 特定の担当者だけに任せず、成果を定期的に共有して全社に広げる場を作る

これらはいずれも、大企業のように専任部署や大きな予算を用意しなくても始められる取り組みです。前述のとおり、活用方針を明文化している企業ほど組織的な活用が進む傾向があるため、まずは方針を言葉にすることが優先度の高い一歩になります。

生成AI活用を自社だけで進めるのが難しいときの相談先

何から始めればよいか分からない場合は、実装まで伴走できる外部パートナーに相談するのも一つの方法です。

前述の3点は理屈としては分かっても、実際にどの業務から着手し、どう活用方針をまとめればよいか判断するのは簡単ではありません。社内にAIに詳しい担当者がいない場合、検討だけで時間が過ぎてしまうことも珍しくありません。

そうした場合は、要件の整理から実装まで一緒に進めてくれる相談先を持つことが近道になります。試験導入する業務の選び方や、活用方針の文書化まで含めて相談できれば、自己流で始めるより早く軌道に乗せやすくなります。

当社(株式会社ノーティックラボ)の場合、DXコンサル・機械学習開発をPoC(技術検証)50万円〜、AIチャットボット構築を初期費用10万円〜・月額1万円〜でご相談いただけます(いずれも税別)。代表自身が実装するAIエンジニアであるため、導入後の運用まで見据えた提案が可能です。まずは現状を整理したい方は、無料診断からお申し込みください。

無料診断を申し込む

生成AI活用の進め方をまとめた資料を確認したい方は、DXガイドブックもご利用いただけます。

DXガイドブックをダウンロード

よくあるご質問

この記事に関して多い質問と回答をまとめます。

生成AIの活用率とは、どのように定義されていますか

生成AIの活用率とは、業務で生成AIを利用している、または活用方針を定めているなどと回答した企業の割合を指します。調査によって「利用している」「全社的に活用している」など基準が異なるため、数値を比較する際は定義を確認することが大切です。

中小企業が生成AIを導入する際、最初に何をすればよいですか

まずは、失敗しても影響が小さい業務から試験的に使ってみることをおすすめします。議事録の要約や資料の下書きなど、既存業務を代替するのではなく補助する使い方から始めると、社内の抵抗も少なくなります。

生成AI活用方針は文書化しないといけませんか

法律上の義務はありませんが、文書化している企業ほど組織的な活用が進む傾向が統計に表れています。使ってよい業務、避けるべき情報の扱いなど、簡単な内容でも文書にしておくことをおすすめします。

大企業と同じ予算をかけないと活用格差は縮まりませんか

大きな予算をかけなくても着手できます。専任部署を置けなくても、業務の一部から試験導入し、活用方針を簡潔にまとめるだけで、組織的な活用への第一歩になります。

業種によって生成AIの活用率に違いはありますか

業種による差は考えられますが、本記事で扱った統計は企業規模別の集計が中心で、業種別の検証済みデータは含んでいません。業種別の実態については、今後の統計の更新を確認することをおすすめします。

関連リンク

監修: 株式会社ノーティックラボ 代表(AIエンジニア)
本記事はAIを活用して制作しています

こうした観点をベースに、
貴社の DX を一緒に考えませんか。

ホームページ無料診断

営業日 24時間以内に担当者よりご返信します。

初回相談無料 · 営業日24h以内にご返信