Web制作2026.10.11·9 min read·Nortiq Labs

ホームページ制作の原稿と写真|分担の決め方

何から決めるか: 原稿と写真の分担表を1枚作る

見積もりを取る前に、ページごとに原稿と写真の担当を書いた1枚の表を作ります。制作会社を探す作業より先に、これを作ってください。表があれば、各社の見積もりを同じ条件で並べられます。

分担表とは、どのページの原稿と写真を誰がいつまでに用意するかを一覧にしたものです。表計算ソフトで作れば十分です。体裁を整える必要はありません。

表に並べる項目 (ページ、原稿、写真、期限、担当)

列は5つで足ります。行はページ単位で作ります。

ページ 原稿 写真 期限 社内の担当
会社概要 自社が用意 既存の社屋写真を使う 発注の2週間後 総務
サービス紹介 自社が骨子、制作会社が整える 撮影を依頼 発注の3週間後 営業
施工事例 自社が用意 自社の現場写真を使う 発注の4週間後 現場責任者
よくある質問 制作会社が整える 不要 発注の4週間後 営業
お問い合わせ 制作会社が用意 不要 発注の2週間後 総務

作る手順は次のとおりです。

  1. 現在のサイトか、作りたいページの一覧を書き出す (目安30分)
  2. ページごとに、自社でしか書けない内容があるかを印で分ける (目安1時間)
  3. 写真について、既存の写真で足りるか撮影が必要かを分ける (目安30分)
  4. 期限と社内の担当を入れる (目安30分)

つまずきやすいのは2番です。自社でしか書けない内容かどうかは、文章のうまさではなく情報の持ち主で判断します。価格の決め方、対応できる範囲、過去の事例の中身は、制作会社が調べて書けるものではありません。

分担が決まっていないまま見積もりを取ると何が起きるか

分担が決まっていない状態で見積もりを取ると、各社が別々の前提で金額を出します。結果として、金額の差が作業範囲の差なのか単価の差なのか分からなくなります。

  • A社は原稿作成を含めた金額、B社は原稿を支給する前提の金額を出す
  • 撮影の有無が各社で違い、合計金額だけでは比べられない
  • 発注後に原稿の作成を追加で頼み、見積もりの外で費用が増える
  • 原稿が届かず、公開の日付だけが後ろにずれる

実際の案件で金額が動く要因は、デザインの好みよりも原稿と写真の用意に集中します。だからこそ、ここを先に決めます。費目にどう現れるかは後述します。

自社で用意するものと頼めるものの境目は何か

自社でしか持っていない情報は自社が出し、その情報を読める文章に整える作業は頼めます。境目は文章の上手さではなく、情報の持ち主です。

Googleの公式ドキュメント「有用で信頼性が高い、ユーザファーストのコンテンツの作成」は、自己評価の質問として「コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供していますか。」を挙げています。独自の情報は、御社の中にしかありません。制作会社は、同業他社の公開情報を調べて似た文章を書くことはできますが、御社の独自の情報を代わりに作り出すことはできません。

自社が出すほかない情報の例

次のような情報は、発注側が出すほかありません。制作会社に依頼しても、材料がなければ書けません。

情報の種類 具体例 なぜ自社しか出せないか
価格と範囲 価格の決め方、対応できる範囲と断る条件 社内の判断基準に基づくため
実績の中身 施工や納品の件数、取り組んだ内容と結果 記録を持っているのは自社だけ
現場の判断 現場で何を見て決めているか、よく聞かれる質問 日々の業務の中にしかない
人と体制 担当者の経歴、資格、対応できる時間帯 社内の事実であるため
取引の条件 納期の目安、支払いの条件 自社の運用で決まっているため

一方で、次の作業は頼めます。構成の設計、文章の整え方、見出しの付け方、長さの調整です。御社が箇条書きのメモで渡し、制作会社が読める文章に整える形でも成立します。

文章化と撮影を頼むときの渡し方

材料の渡し方を決めておくと、やり直しが減ります。完成した文章を渡す必要はありません。

  1. ページごとに、伝えたいことを箇条書きで3項目から5項目書く (目安1ページあたり20分)
  2. 数字が入る項目は、根拠になる資料の場所を添える (目安30分)
  3. 既存の資料 (会社案内、提案書、よくある質問の回答) をまとめて渡す (目安1時間)
  4. 制作会社が整えた文章を、事実の誤りだけ見て戻す (目安1ページあたり15分)

つまずきやすいのは4番です。文章の好みで直し始めると往復が増えます。最初の確認は事実の誤りに絞り、表現の調整は最後にまとめて1回で行ってください。

原稿は誰が書くとよいか (Googleの自己評価の質問から考える)

書く人は分けられますが、独自の情報と著者が誰かを示せる形にしておく必要があります。誰が書いたかを隠す作りにしないことが条件です。

Googleが示す自己評価の質問

Google検索セントラルの「有用で信頼性が高い、ユーザファーストのコンテンツの作成」は、自己評価の問いをいくつか挙げています。原稿の分担を決めるときに関係するのは次の3つです。

  • 「コンテンツは、独自の情報、レポート、研究、分析を提供していますか。」
  • 「このコンテンツは、確実にトピックを熟知している専門家または愛好家によって執筆され、レビューされていますか。」
  • 「コンテンツの著者が誰であるかを明確にしていますか。」

同ドキュメントは、著者の情報が求められるであろうコンテンツでは、バイラインを記載するなどして正確な著者の情報を追加することを強くおすすめするとしています。あわせて「AIによる生成などの自動化を使用していることを、開示などの方法でユーザに対して明確にしていますか。」も挙げられています。

ここから決まるのは、書く作業を外注してよいかではなく、中身の責任を誰が持つかです。制作会社が文章を整えた場合でも、内容を確認して世に出す責任は御社にあります。

外注した原稿の著者と監修の扱い

同ドキュメントは、虚偽の著者情報を使用することは避けてくださいと明記しています。AIが生成した顔写真、作り出した名前、偽の肩書きを使って人が書いたように見せる行為は、欺瞞行為の一種として扱われています。

やってよいこと 避けること
自社の担当者を著者として示す 実在しない監修者や肩書きを付ける
制作会社が文章を整えたうえで自社が確認する 誰が書いたか分からない状態で公開する
AIや自動化を使ったことを開示する 使ったことを隠す
自社の実績と判断基準を材料として出す 他社の公開情報の言い換えだけで埋める

量についても定義があります。Googleウェブ検索のスパムに関するポリシーは、大量生成されたコンテンツの不正使用を、ユーザをサポートすることではなく検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成することと定義しています。その例として、生成AIツールまたはその他の同様のツールを使用して、ユーザにとっての価値を付加することなく大量のページを生成することが挙げられています。

発注の場面では、次の順で決めると後から揉めません。

  1. 各ページの著者として誰の名前を出すかを決める (目安30分)
  2. 制作会社が文章を整える範囲を分担表に書き足す (目安20分)
  3. 公開前に事実を確認する担当者を1人決める (目安10分)
  4. AIを使う工程がある場合、開示の文言を先に決めておく (目安20分)

つまずきやすいのは1番です。著者名を決めずに進めると、公開の直前に監修者を探すことになります。実在しない名前で埋める選択はできないため、最初に社内の誰かを決めてください。

写真は撮影を頼むか、自社の写真を使うか

現場と人が写るページは撮影を頼み、商品やサービスの説明は自社の写真でも足ります。全ページを撮影する必要はありません。

写真は、見た目の印象だけでなく、書いてある内容が本当かどうかの裏付けにもなります。施工の様子や 仕事の現場が写っていれば、文章の説明が具体に見えます。逆に、どこかで見たような素材写真だけのページは、内容の裏付けになりません。

撮影を頼む判断の目安

判断はページ単位で行います。次の表を目安にしてください。

ページ 撮影の必要性 理由
会社概要、採用に関するページ 頼むとよい 人と場所が写ることが信頼の材料になる
施工事例、導入事例 自社の写真でよい 作業中の写真は現場でしか撮れない
サービス紹介のトップ 頼むとよい 1枚で伝わる構図が必要になる
商品の一覧、仕様の説明 自社の写真でよい 正面から明るく撮れていれば足りる
よくある質問、会社案内の文章ページ 不要 写真がなくても成立する

撮影を頼む場合、見積もりでは撮影の時間と枚数、立ち会いの有無、再撮影の扱いを確認してください。半日と1日で金額が変わります。

自社の写真を使うときの最低条件 (解像度、横向き、人物の許諾)

自社の写真を使う場合、次の条件を満たすものを選びます。条件を外れた写真は、拡大すると粗くなったり、画面の幅に入らなかったりします。

  1. 長辺が2000ピクセル以上ある写真を選ぶ (目安: 撮影した元のファイルを探す。30分)
  2. 横向きの写真を優先する。縦向きは上下が切れる前提で選ぶ (目安15分)
  3. 人が写る写真は、本人に掲載の可否を確認する (目安: 1人あたり5分)
  4. 他社のロゴ、取引先の名前、個人が特定できる書類が写っていないか確認する (目安30分)
  5. ページごとにフォルダを分け、使う順に番号を付けて渡す (目安1時間)

実務でつまずきやすいのは1番です。チャットやメールで共有した写真は、送る途中で縮小されていることがあります。撮影した端末の元のファイルから探してください。

4番も見落とされます。現場の写真には、他社の名前が入った資材や、宛名の見える書類が写り込みます。公開前の差し替えは手戻りになるため、選ぶ段階で確認するほうが早く終わります。

分担は見積もりの費目にどう現れるか

原稿作成費、撮影費、素材購入費として費目が分かれるため、分担を決めてから見積もりを取ると比較ができます。分担表を添えて依頼すれば、各社が同じ前提で金額を出します。

費目の立て方と相場の見方

見積書では、まず初期制作費と月額の保守費が分かれているかを見ます。原稿と写真に関わる費目は、初期制作費の中に並びます。

費目 分担が自社の場合 分担が制作会社の場合
原稿作成費 計上されない (材料の提供のみ) ページ単位または文字単位で計上
撮影費 計上されない 半日または1日の単位で計上
素材購入費 自社で購入する場合は自社負担 点数に応じて計上
原稿の整え直し 回数の上限を決めておく 往復の回数で変わる

全体の水準の目安としては、公開されている相場データが参考になります。小規模なコーポレートサイト (5ページから10ページ程度) を制作会社に依頼した場合の初期制作費は30万円からが目安とされています (出典: Web幹事「ホームページ作成費用・制作費用の料金相場」2026年最新版)。月額の管理と保守の費用は、小規模なサイトで月額5,000円からが目安です (出典: あきばれホームページ「ホームページ維持費の相場は月いくら?」)。いずれも制作会社が公開している相場データで、公的統計ではありません。

原稿と写真の分担は、この初期制作費の幅を動かす要因の1つです。原稿作成と撮影を頼むかどうかで、同じページ数でも金額が変わります。見積書の読み方そのものは別の記事で扱っています。

分担を決めずに取った見積もりが比較できない理由

分担を決めずに見積もりを取ると、金額の差の理由が分からなくなります。安いほうを選んだ結果、後から原稿作成費が乗ることもあります。

次の手順で、比較できる見積もりを揃えてください。

  1. 分担表をPDFにして、見積もり依頼のメールに添える (目安10分)
  2. 「原稿は当社支給、撮影はサービス紹介のページのみ依頼」のように前提を文章で1行書く (目安10分)
  3. 原稿の整え直しの回数と、追加になる場合の単価を見積書に書いてもらう (目安: 依頼時に明記)
  4. 届いた見積書を費目単位で並べ、同じ費目同士で比べる (目安1時間)

つまずきやすいのは3番です。回数の上限が書かれていない見積書は、往復が増えたときに追加費用の話になります。依頼の段階で回数を明記してもらえば、後から揉めません。

補助金を使う場合に先に確認すること

補助金には、ウェブサイト関連費の上限や単独申請の不可といった制約があるため、分担と費目を決める前に要件を確認します。分担を先に固めてから要件を見ると、組み直しになります。

小規模事業者持続化補助金の公募要領 (一般型通常枠 第19回公募) は「ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額及び交付すべき補助金の額の確定時に認められる補助金総額の1/4 (最大50万円) を上限とします」としています。同じ公募要領は、ウェブサイト関連費のみでの申請ができないことも明記しています。

つまり、サイトの制作費だけを補助金で賄う計画は立てられません。写真撮影や原稿の作成をどの費目で扱うかを含めて、申請の構成を先に決める必要があります。

ウェブサイト関連費の上限と単独申請の扱い

上限の計算は、サイトの費用ではなく補助金の総額を基準にします。ここを誤解すると、計画の段階で金額が合わなくなります。

確認する点 公募要領の内容 (第19回公募)
上限の基準 補助金交付申請額および確定時の補助金総額の1/4
上限額 最大50万円
単独申請 ウェブサイト関連費のみでは申請できない

この制約があるため、サイト以外の取り組みと組み合わせた計画にする必要があります。撮影費や原稿作成費がウェブサイト関連費に含まれるかどうかも、計画の金額に影響します。公募回によって扱いが変わるため、必ず申請する回の公募要領で確認してください。

公募要領で確認する箇所

確認の順は次のとおりです。制作会社に見積もりを頼む前に済ませてください。

  1. 申請する公募回の公募要領をダウンロードする (目安10分)
  2. 補助対象経費の一覧から、ウェブサイト関連費の定義を読む (目安30分)
  3. 撮影費と原稿作成費がどの費目に入るかを確認する (目安30分)
  4. 商工会または商工会議所の担当者に、計画の構成を相談する (目安1時間)
  5. 確認した内容をもとに、分担表と費目の対応を1枚に整理する (目安30分)

つまずきやすいのは3番です。費目の区分は公募要領の文言で決まり、制作会社の見積書の書き方とは一致しません。どの費目で申請するかを決めてから、その区分に合わせた内訳で見積書を出してもらうほうが確実です。

なお、デジタル化・AI導入補助金 (旧IT導入補助金) については、ホームページ制作費の扱いが対象外とされるという説明が広く見られますが、公募要領の原文で確認できていません。こちらも申請前に公募要領で確かめてください。

分担を決めた後の進め方

決めた分担表を見積もり依頼に添え、期限と差し戻しの回数を先に合わせます。ここまでの作業で、依頼に必要な資料はほぼそろっています。

依頼時に添える資料

依頼のメールに添えるのは次の4点です。この4点があれば、制作会社は前提を揃えて見積もりを出せます。

資料 中身 作成にかかる時間の目安
分担表 ページ、原稿、写真、期限、社内の担当 2時間から3時間
前提の1行 原稿の支給範囲と撮影を頼むページ 10分
既存の資料 会社案内、提案書、よくある質問の回答 1時間
写真の一覧 使える既存の写真と、撮影が必要なページ 1時間

公開したい時期がある場合は、その日付も書き添えてください。分担表の期限は、公開の日付から逆算して置きます。

期限を守るための社内の割り振り

分担表が機能しなくなる原因は、担当者の人数ではなく、1人に集まることです。次のように割り振ってください。

  1. ページごとの担当を部署で分ける。1人に3ページ以上を割り当てない (目安30分)
  2. 各担当の期限を同じ日にせず、1週間ずつずらす (目安15分)
  3. 社内の確認を1回にまとめる日を、期限の翌日に設定する (目安15分)
  4. 制作会社との定例の連絡日を週1回決め、遅れをその場で共有する (目安10分)
  5. 原稿が間に合わないページは、公開後に追加する扱いに変える (目安: 判断のみ)

つまずきやすいのは5番です。全ページがそろうまで公開を待つと、公開そのものが止まります。会社概要と問い合わせのページが用意できていれば、先に公開して残りを足す進め方も選べます。

御社の場合に原稿と写真をどこまで自社で用意すべきかは、ページ構成と手元の資料の量で変わります。当社では発注前の整理から入り、分担表の作成と、公開後に自社で更新できる範囲の設計まで一緒に進めています。実装を担当する側が最初から入るため、後から費目が増える要因を先に潰せます。

分担表の作り方だけでも構いません。無料診断で、現在お持ちの資料と必要なページを確認し、どこまで自社で用意できるかをお伝えします。

よくあるご質問

この記事に関して多い質問と回答をまとめます。見積もりを取る前に確認される点から順に並べています。

原稿は制作会社に全部書いてもらえますか

文章を整える作業は任せられますが、材料は御社が出す必要があります。価格の決め方、対応できる範囲、実績の中身は、制作会社が調べて書けるものではありません。箇条書きのメモと既存の会社案内を渡せば足ります。完成した文章を用意する必要はありません。

写真はスマートフォンで撮ったものでも使えますか

使えます。条件は、長辺が2000ピクセル以上あり、明るく撮れていることです。撮影した端末の元のファイルを探してください。チャットやメールで共有した写真は、送る途中で縮小されていることがあります。

原稿が間に合わないときは仮の文章で公開してよいですか

仮の文章のまま公開するのは避けてください。内容が確認されていないページが公開された状態になります。代わりに、用意できたページだけを先に公開し、残りを後から追加する形に変えてください。公開の範囲を狭めるほうが、中身の不確かなページを出すより安全です。

分担を変えると見積もりはどれくらい変わりますか

案件により変動します。原稿作成と撮影は費目として分かれるため、どちらを頼むかで金額が動きます。正確な差を知りたい場合は、分担の案を2通り作り、両方の前提で見積もりを出してもらってください。同じ制作会社に2通りで出してもらえば、差額がそのまま分担の費用になります。

原稿作成を頼むと、著者は制作会社の名前になりますか

著者を誰にするかは契約と運用で決められます。制作会社が文章を整えた場合でも、内容を確認して公開する責任は発注側にあります。社内の担当者を著者として示す形が実務に合います。実在しない監修者や肩書きを付けることは避けてください。

発注前の整理を一度通しで確認したい場合は、お問い合わせから現在お持ちの資料と作りたいページをお知らせください。

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監修: 株式会社ノーティックラボ 代表(AIエンジニア)
本記事はAIを活用して制作しています

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