Web制作2026.10.09·8 min read·Nortiq Labs

記事制作の外注、著者と監修の表記の決め方

著者名は、記事の内容に責任を持つ人の名前にします

著者名は、記事の内容に責任を持てる人、つまり発注した自社側の人か自社名にします。外注先のライタの名前を出す形も取れますが、その場合は読者からの指摘や取材の申し込みをその人が受けられるかを先に確認する必要があります。

自社名、担当者名、外注先の書き手の使い分け

3つの選び方の違いを整理します。

表記 向いている場合 注意する点
自社名 (法人名や編集部の名義) 複数の人が手を入れる記事、担当者の入れ替わりがある場合 誰が確認したのかを社内の記録として残す必要があります
自社の担当者名 自社の経験や判断を書く記事 退職したときに記事の著者名を変える作業が残ります
外注先の書き手の名前 その人の専門性が記事の価値そのものである場合 本人の了解と、プロフィールの内容の裏付けが必要です

迷った場合は、自社名で始めて、専門性を前に出したい記事だけ個人名にする形が運用しやすくなります。

外注先の書き手の名前を出す場合の条件

ライタの名前を出すなら、次の3つを満たしているかを確認してください。

  1. 本人が名前とプロフィールの掲載に了解しています (つまずきやすい点: 制作会社を通している場合、実際に書いた人に話が通っていないことがあります)
  2. プロフィールに書く経歴や資格が事実であることを確認できます (所要時間の目安: 資格の名称と取得の時期を聞き取るだけなら15分程度)
  3. 記事の内容について問い合わせがあったときの連絡の経路が決まっています

3つ目が抜けると、名前は出ているのに誰も答えられない状態になります。

まず決める3つのこと

発注の前に決めておくと後で揺れません。

  • 著者名を誰にするか (自社名、担当者名、外注先の書き手のどれか)
  • 監修者を付けるかどうか、付けるなら誰か
  • AIや自動化を使うかどうか、使う場合にそのことを記事に書くか

この3点は、記事の内容ではなく自社の方針の話です。発注ごとに判断すると表記がばらつくため、1度決めて社内で共有してください。実務では、サイト内の記事の著者名が「編集部」「代表の名前」「ライタの名前」と混ざっている状態が起きやすく、後からそろえる作業が最も手間になります。

Googleの公式ドキュメントが求めていること

Googleは著者が誰であるかを明確にするよう求め、著者情報が必要なコンテンツではバイラインの記載を強くおすすめしています。前のセクションで決めた3点は、この記載に沿って整えることになります。

著者を明確にするという自己評価の問い

Google検索セントラルの「有用で信頼性が高い、ユーザーファーストのコンテンツの作成」では、自己評価の問いとして「コンテンツの著者が誰であるかを明確にしていますか。」が挙げられています。あわせて、著者の情報が求められるであろうコンテンツでは、バイラインを記載するなどして正確な著者の情報を追加することを強くおすすめすると記載されています。

ここで示されているのは、著者名を出すこと自体ではなく、正確であることです。自社名での表記が許されないわけではなく、誰が書いたのかを読者が確かめられる状態にすることが求められています。

虚偽の著者情報は欺瞞行為とされている

同じドキュメントは、虚偽の著者情報を使用することは避けてくださいと明記しています。AIが生成した顔写真、作り出した名前、偽の肩書きを使って人が書いたように見せる行為は欺瞞行為の一種とされ、ページの信頼性を下げるものとして扱われています。

外注した記事に実在しない監修者や肩書きを付けることは、この記載に正面から反します。実務では、記事の信頼性を上げるために「〇〇の専門家」という肩書きだけを作りたくなる場面がありますが、その人が実在し、その肩書きに裏付けがあるかどうかが分かれ目になります。

AIや自動化を使った場合の開示

作り方の開示についても記載があります。同ドキュメントは、コンテンツがどのように作成されたかというのはユーザーにとって有用な情報であるとし、自己評価の問いとして、AIによる生成などの自動化を使用していることを開示などの方法でユーザーに対して明確にしているかを挙げています。「これはどのように作成されたんだろう」と思わせるようなコンテンツでは、AIや自動化の使用を開示するのは有益なことであるとも述べられています。

なぜ作るのかという問いも示されています。同ドキュメントは「なぜ」の問いを最も重要とし、答えは主として人々の役に立つコンテンツを作成することであるべきだとしています。この答えが主として検索エンジンのアクセス数を増やすことであるならば、Googleのシステムによって高く評価されるための方法に即していないと言えると記載されています。

この2つを合わせると、開示の文は「AIを使いました」という事実だけでなく、人が何を確認したのかまで書いた方が読者の役に立ちます。表記の型は後述します。

監修と名乗れる人、名乗れない人

監修は、記事の内容を実際に確認して誤りを直せる専門性がある人に限り、名前を貸すだけの関係は監修にあたりません。前のセクションで見たとおり、偽の肩書きで人が書いたように見せる行為は欺瞞行為とされています。監修も同じ考え方の延長にあります。

監修の作業として何をするのか

監修を付けるなら、その人が実際に行う作業を先に決めます。最低限、次の作業が入ります。

  1. 公開前の原稿を通して読み、事実と異なる記述を指摘します (所要時間の目安: 6000字程度の記事で1時間から2時間)
  2. 出典が付いている数値と、その出典の読み取りが合っているかを確かめます (つまずきやすい点: 出典のURLだけ見て中身を開かないと、数値の条件の読み違いが残ります)
  3. 専門用語の使い方と、言い過ぎている表現を直します
  4. 直した内容と、確認した範囲を記録に残します

4つ目を残しておくと、後から「監修とは何をしたのか」と問われたときに説明できます。記録は社内に残す形で足り、記事に出す必要はありません。

肩書きの書き方と、確認した範囲の示し方

肩書きは、その人が持っている資格や立場をそのまま書きます。「専門家」「プロ」のような言い方は、何を根拠にそう言えるのかが読者に伝わりません。

当社の例を挙げます。当社の記事の監修表記は代表の名前で出しており、その裏付けは代表がUC BerkeleyでのAI研究背景を持つAIエンジニアであることです。AIやシステム開発に関する記事であれば、この背景が確認の裏付けになります。一方で、記事の主題が税務や法律に寄る場合、同じ名前を監修として出すのは適切ではありません。監修者は主題ごとに変わる、という考え方になります。

確認した範囲を書き添える形も使えます。たとえば「技術的な記述について監修」のように範囲を限定すれば、監修者が確認していない部分まで保証したように見えることを避けられます。

社外の専門家に依頼する場合の進め方

社外に依頼する場合は、作業と対価の関係を明確にします。

  • 依頼する作業を書面にします (原稿の確認、指摘、確認した範囲の確定)
  • 報酬は確認の作業に対して支払う形にします
  • 名前と肩書きの掲載について、本人の了解を書面で得ます
  • 記事の内容に問い合わせがあった場合の対応の範囲を決めます

名前の掲載だけを目的に報酬を払う形は、監修の実態がありません。誰が書いたのかや誰が関与したのかを隠さないという考え方は、別の分野でも示されています。景品表示法のステルスマーケティング規制では、事業者の表示であるにもかかわらずそれが分かりにくい表示が規制の対象とされています。関与の実態と表記が合っているかという点では、同じ方向を向いた要求です。

表記の型と、書く場所

表記は、著者、監修者、公開日と更新日、作成の方法の4点を、記事の冒頭か末尾の同じ場所にまとめて置きます。記事ごとに置き場所が変わると、読者も探せず、自社でも抜けに気づけません。

記事に置く4点の表記の型

書き方の例を示します。

項目 書き方の例
著者 著者: 〇〇株式会社 編集部 / 著者: 〇〇株式会社 〇〇 (役職)
監修者 監修: 〇〇 (保有する資格や立場)。技術的な記述について監修
公開日と更新日 公開: 2026年10月9日 / 最終更新: 2026年10月9日
作成の方法 本記事はAIを活用して制作し、公開前に編集部が内容を確認しています

4つ目の書き方は、自社の作り方に合わせて変えてください。AIを使っていないなら書く必要はありませんし、使っている場合は、人が何を確認したのかまで書いた方が読者の役に立ちます。前のセクションで触れたとおり、Googleの公式ドキュメントも、どのように作成されたかはユーザにとって有用な情報であるとしています。

なお、記事が自社のサービスの宣伝を目的とする場合は、広告であることが読者に分かる形にします。消費者庁は景品表示法第5条第3号に基づき、一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示、いわゆるステルスマーケティングを指定告示し、令和5年内閣府告示第19号として令和5年10月1日に施行しました。自社サイトに掲載するお客様の声や口コミも、広告であることを隠していないかを点検する対象になります。

プロフィールのページを別に用意する

記事の中の表記は1行から2行に収め、詳しい経歴は別のページに置きます。記事ごとに長い経歴を繰り返すと本文が読みにくくなり、経歴を更新するときに全記事を直すことになります。

プロフィールのページに書く項目は次のとおりです。

  • 氏名と所属、役職
  • 保有する資格や、専門として扱える分野
  • 経歴 (確認できる事実に限ります)
  • 連絡の方法 (問い合わせのページへの導線で足ります)

記事側からは、著者名と監修者名にプロフィールのページへのリンクを張ります。これで、読者が誰なのかを確かめられる状態になります。

自社の表記をそろえる

最後に、既存の記事の表記をそろえる作業が残ります。実務では、ここが最も手間になります。

  1. 公開済みの記事の著者名と監修表記を一覧にします (所要時間の目安: 50記事で2時間程度)
  2. 法人名の表記ゆれ (株式会社の位置、英語表記と日本語表記) を確認します (つまずきやすい点: 登記名とサイト上の表記が違っていると、読者も検索エンジンも同じ会社と結び付けにくくなります)
  3. 今後の表記の型を1つ決め、記事のひな形に入れます
  4. 過去の記事は、更新のついでに直す形で足ります

一度に全記事を直す必要はありません。ひな形を直して、これから出す記事から型を守る形で始めてください。

公開前の確認と、委託の契約に入れること

公開前は、著者と監修者が実在して本人の了解があることと、表記が記事の作り方と合っているかを確認します。表記の型を決めても、記事ごとの確認が抜けると、型だけが残って中身が合わない状態になります。

公開前の確認の手順

記事を公開する前の確認は、次の順で行います。

  1. 著者名と監修者名が、決めた型どおりに入っているかを確かめます (所要時間の目安: 1記事5分程度)
  2. 監修者が実際に原稿を読み、指摘が反映されているかを確かめます (つまずきやすい点: 原稿を送っただけで返事が無い状態を「監修済み」としてしまう例があります)
  3. 肩書きが、本人の資格や立場と合っているかを確かめます
  4. 作成の方法の記述が、実際の作り方と合っているかを確かめます
  5. プロフィールのページへのリンクが切れていないかを確かめます

2つ目は、監修者の返事を記録として残す形にすると確認が楽になります。メールの返信でも足ります。

委託の契約に入れる条項

制作会社やライタに記事制作を委託する場合、契約や発注書に入れておく項目があります。

項目 入れておく内容
著者名の扱い 著者名を誰にするか、書き手の名前を出すかどうか
他人の著作物の扱い 他の記事や資料からの転載を行わないこと
AIや自動化の使用 使用するかどうかと、使用した場合の報告
出典の提示 数値や事実を書く場合に出典を添えて納品すること
修正の範囲 事実の誤りが見つかった場合の修正の対応

3つ目を入れておくと、作成の方法の記述を自社で正しく書けます。委託先が使っているかどうかを知らないまま「AIは使っていません」と書くと、事実と違う表記になります。

4つ目の出典の提示は、監修の作業を軽くする効果もあります。出典が添えられていれば、監修者は出典の読み取りを確かめる作業から始められます。

社外の監修者と交わす書面

社外の専門家に監修を依頼する場合は、次の点を書面にしておきます。

  • 依頼する作業の内容 (原稿の確認、指摘、確認した範囲の確定)
  • 記事に掲載する氏名、肩書き、プロフィールの文面
  • 掲載する期間と、掲載をやめる場合の連絡の方法
  • 記事の内容について問い合わせがあった場合の対応の範囲

3つ目を決めていないと、監修を外れた後も名前が残ったままになります。監修者の側から見ると、関わっていない記事に名前が出ている状態になり、信頼の問題になります。年に1度、監修表記の一覧を見直す運用を決めておくと防げます。

やってはいけない表記の例

実在しない専門家の名前やプロフィールを作ること、確認していない人を監修者として出すことは避けます。ここまでの手順を踏んでいれば自然に避けられますが、やりがちな形を具体に挙げておきます。

架空の著者と肩書き

最も避けるべきは、人物を作り出すことです。Google検索セントラルの「有用で信頼性が高い、ユーザーファーストのコンテンツの作成」は、虚偽の著者情報を使用することは避けてくださいと明記しており、AIが生成した顔写真、作り出した名前、偽の肩書きを使って人が書いたように見せる行為は欺瞞行為の一種とされています。

具体には次のような形です。

  • 実在しない人名で著者欄を埋める
  • AIで作った顔写真をプロフィールの画像に使う
  • 根拠のない「〇〇の専門家」「〇〇歴20年」という肩書きを付ける
  • 外注先のライタの名前を、本人の了解なく出す

いずれも、読者が記事の信頼性を判断する材料を偽ることになります。著者を出せる人がいない場合は、自社名や編集部の名義にする方が確実です。

名義だけの監修

次に避けるべきは、監修の実態が無い表記です。原稿を送っただけで返事が無い状態、報酬は払っているが読んでいない状態、名前の掲載だけを依頼している状態は、いずれも監修とは言えません。

監修を付けられない場合は、付けない形で出せます。監修表記が無い記事が信頼されないわけではなく、確認していないのに確認したと書くことが問題になります。社内の担当者が確認した事実を、作成の方法の記述として書く形でも足ります。

量を増やすための使い回し

3つ目は、同じ監修者の名前を大量の記事に機械的に付ける形です。1人が読める量を超えた記事数に同じ名前が並んでいれば、実際に確認していないことが外から推測できます。

量そのものについても、Googleウェブ検索のスパムに関するポリシーに記載があります。大量生成されたコンテンツの不正使用とは、ユーザをサポートすることではなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成することを指すと定義されており、その例として、生成AIツールまたはその他の同様のツールを使用して、ユーザにとっての価値を付加することなく大量のページを生成することが挙げられています。

表記の話に戻すと、判断の基準は1つです。記事に書いた著者と監修の表記が、実際に誰が何をしたかと合っているかどうかです。合っていれば、自社名の著者でも、監修表記が無い記事でも問題はありません。合っていない表記は、見た目を整えるほど後で崩れます。

よくあるご質問

この記事に関して多い質問と回答をまとめます。

外注した記事の著者名は、ライタの名前にする必要がありますか。

必要はありません。記事の内容に責任を持てる自社側の人の名前か、自社名や編集部の名義で足ります。ライタの名前を出す場合は、本人の了解、プロフィールの内容の裏付け、問い合わせがあったときの連絡の経路の3つを確認してください。

監修者は社内の人でもよいのですか。

社内の人でも構いません。判断の基準は社内か社外かではなく、記事の主題について誤りを指摘できる専門性があり、実際に原稿を読んで確認しているかどうかです。主題が自社の専門から外れる場合は、その記事に監修を付けない判断もできます。

AIを使って書いた記事は、そのことを書く必要がありますか。

Googleの公式ドキュメントは、自己評価の問いとして、AIによる生成などの自動化を使用していることを開示などの方法でユーザに対して明確にしているかを挙げており、「これはどのように作成されたんだろう」と思わせるようなコンテンツでは開示が有益であるとしています。一律の義務として示されているわけではありませんが、使っている場合は、人が何を確認したのかまで書く形をおすすめします。

著者のプロフィールには何を書けばよいですか。

氏名と所属、役職、保有する資格や専門として扱える分野、確認できる事実に限った経歴、連絡の方法です。記事の中の表記は1行から2行に収め、詳しい経歴は別のページに置いて、著者名からリンクを張る形が扱いやすくなります。

監修者の名前を出すとき、どのような書面を交わすべきですか。

依頼する作業の内容、記事に掲載する氏名と肩書きとプロフィールの文面、掲載する期間と掲載をやめる場合の連絡の方法、記事の内容について問い合わせがあった場合の対応の範囲の4点を書面にしてください。掲載の期間を決めておかないと、監修を外れた後も名前が残ったままになります。

関連リンク

監修: 株式会社ノーティックラボ 代表(AIエンジニア)
本記事はAIを活用して制作しています

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